2017/04/14
死に損なった(パートⅠ)
救急車で搬送されるということは生まれて初めての体験であった。
考えてみれば検査入院をしたことはあってもまともな入院なんて、ガキの頃から無縁なハナシ。
『バカは病気しない!』の標本みたいな74年間であった。
4月5日頃から珍しく熱っぽさを感じたので体温計を探したら救急箱にも薬箱にも冷蔵庫にも入ってなかったので
ハタと気付いた、そもそも『グリュン』に『体温計』などというモノは常備されてなかったのじゃ!
仕方ないので、ご当地唯一のコンビニまで出かけて買ってきた。
今の体温計はスゴイ。2,035円という少々高価なものであったが、12秒で結果が出るという優れものである。
水銀柱式3分計で育った世代からすれば、センサー技術の進歩はたいしたものじゃ。
さて、本題に戻るが『風邪は気合で治す主義』の爺としては久しぶりの発熱に対し『熱湯風呂療法』を試してみたのである。
熱湯と言っても「押すなよ!押すなよ!」のバラエティー番組ではない。
熱いお風呂に入って汗をかき熱を冷ますのじゃ。
熱にうなされていたのかどうか、とにかくいつの間にか湯舟で眠ってしまったようなのだ。
我が家の最高権力者からは定時連絡電話を入れても返答がない、メールへの返信も来ない。
『胸騒ぎ』の奥方様は迷った末に大家さんに電話したらしい。
学生時代からの友人でもり、スキースクール時代からは家族ぐるみのお付き合いで、
グリュンを始めてからはお世話になりっ放しで『地代』も払ってないのにチャッカリ合鍵は保管してもらって
イザという時はヨロシクとお願いしてあるのじゃ!
大家さんの息子が風呂を覗いてくれた時のことは全く覚えてないしグッタリした爺を浴槽から引っ張り出すのは
一人ではムリだったようで、お隣の喫茶店のマスターまで駆り出しての『大救出作戦』となったが、
それでも爺の意識は戻らんかったところからすると、眠っていたのではなくヤッパリ気を失っていたというのが正しいようである。
幸い、お風呂のお湯は未だ暖かかったらしく二階から布団を引っ張り出して玄関に敷いてくれて
救急車の到着を待つことになったらしい。
朦朧としながらもこのあたりから少しずつ状況が理解できるようになってきた。
(つづく)
(P.S.)突然のことでしたが製造は4月14日から再開しております。